第50回本因坊秀策囲碁まつり

2005年1月22・23日 / 因島市民会館・芸予文化情報センター

賞金百万円は藤井六段 アマ岩井さんが準優勝

 囲碁を市技に制定している因島市の市民会館などで22・23日、プロ棋士8人をはじめアマ高段者らおよそ300人が参加し、第50回本因坊秀策囲碁まつりが開かれた。主催は因島市囲碁のまちづくり推進協議会。

 

 
 
 賞金100万円のプロ・アマトーナメント戦では関西棋院の藤井秀哉六段が優勝したが、元中国素人本因坊でアマ7段の岡山市職員岩井竜一さん(37)= 写真=が準優勝。アマの決勝進出は、プロアマ戦6回目で初めてである。
 
 岩井アマ7段は初戦で陳嘉鋭九段(関西棋院)、2戦でM・レドモンド九段(日本棋院)、3戦で佐々木毅五段(同)を破り、決勝に進み、公開対局にのぞんだ。序盤は優位に進めたが逆転を許し、182手で投了、中押しで敗北した。
 
 対局後、岩井さんは「残念だが結果はできすぎ。全力を出しきった。チャンスがあればまた挑戦したい」と語った。
 
 またプロアマ戦には、因島高校3年の岡野涼太君(田熊)と弓削商船3年の峯松昌彦君(重井)が出場した。プロ棋士相手に善戦したが、初戦で敗退した。

初段戦で箱崎君が優勝

 全国のアマ愛好家によるクラス別競技大会には約260人が出場。今回も参加した15人の小中高生の活躍が目立った。なかでも初段戦で三庄中2年の箱崎竜馬君=写真=が優勝した。

【6段以上戦】

  1. 北熨斗睦人(尾道)
  2. 土屋 英明(広島)
  3. 田中 伸拓(近江八幡)

【5段戦】

  1. 後川 博海(江田島)
  2. 大沢 侑也(今治)
  3. 岡信  正(福山)

【4段戦】

  1. 沼井 鋭二(広島)
  2. 樫谷 健二(海田)
  3. 大田 晃司(東広島)

【3段戦】

  1. 坪山 一晃(福山)
  2. 塩浜玄二郎(三原)
  3. 一橋 道明(福山)

【2段戦】

  1. 松延 寿人(三原)
  2. 寿福芳太郎(坂出)
  3. 桐谷 敏雄(尾道)

【初段戦】

  1. 箱崎 竜馬(因島)
  2. 岡野 宮儀(因島)
  3. 大林 和男(瀬戸田)

【級位戦】

  1. 景山 紀男(廿日市)
  2. 河裾 信也(三原)
  3. 村上 裕紀(因島)

観戦記

アマの健闘で盛り上がる

 主催者の推進協議会副会長村上榮昭さん(因島囲碁協会会長)は、「アマ愛好家のがんばりで今大会は盛り上がった」と評価し、秀策杯に出場した2人の高校生につづく少年少女が出てきて欲しいと語った。
 また50回におよぶ秀策囲碁まつりは、地元囲碁関係者のボランティアによって成り立ってきた。今回は、対局ではなく世話役に回った福井盛人因島囲碁協会副会長は、「この大会が全国で認知され、今回、昨年アマチャンピオンら全国のアマ強豪が参加した。お世話するのも苦にならない」と言う。
 レディース囲碁クラブ代表の村井多美子さんは、「レディースの囲碁活動は多くの人の協力で成長してきた。秀策囲碁まつりでのお世話でその恩返しができれば良いと思う」と語る。この囲碁の祭典は、冬と夏の2回。次回は7月の下旬の予定である。

本因坊秀策囲碁記念館

本因坊秀策生誕の地「尾道市・因島外浦」の囲碁記念館。秀策ゆかりの品の展示、生家を再現公開しています。[ 詳細は公式サイトへ LinkIcon ]